朝5時、まだ暗い。
大土地所有を解放し、新たに農地を手にした農民たちの協同組合による農場を見に行く。
バスに乗ること7時間。
高速道路の両側に広がる風景は、
今まで見た風景と全く違う。
豊かな農地が延々と続く。
ベネズエラは、豊かな農業を育める。
ようやくララ州につく。
カラカスと比べて地方の町は
ゆったりとした時間が流れている。
人々の目も澄んでキラキラしている。
食事を済ませて道へ出ると
こん棒を提げたおじさんと目があった。
その陽気で人なつこさに惹かれて
一緒に写真をとった。
彼は、ヒロシマ、ナガサキを知っていた。
サモーラ農場に着く。
乾燥地帯でサボテンと低灌木しかない。
年間降水量が数百㍉しかないという。
地下水をくみ上げて、野菜を栽培するという。
畑には無数のパイプが張り巡らされている。
大型トラクターが土埃を舞あげている。
その土は硬い。
地下水に頼る農業がはたして持続可能か
塩害の心配はないか
「移入された」農業は、もろい。
そこの地にねざしたものでなければ持続できないだろう。
育種をはじめその地に合った農業をどうつくるか
あのままでは心配だ。
しかし、バスの運転手には感謝感激だ。
途中、大雨によって寸断された道を渡らなければならない場所に遭遇。
バスの腹でもつかえたら万事休す。
しかし、この運転手はこの修羅場を超えた。
新藤先生曰く
「ベネズエラ人は普段働かないと言われているが、
いざ事があれば力を発揮する。火事場の馬鹿力を持った国民だ」
納得。参加者メンバー全員で運転手に謝金を渡した。
ほんとうにありがとうございました。