和昌さんの親せきの片づけが一段落したので
久光さんにどうしても会おうということになった。
自治体の方ー「道路が寸断されているから、4,5キロは歩かないと・・・・」
服部ー「いきましょう」
即断だった。
しかし、目の当たりにした光景に言葉がない。
流木が橋の橋脚にへばりついている。
河岸が削り取られている。
歩くこと40分。
ようやく伊予戸地区へ。
そこは、堤防が無残になくなり
水田だったところが川になっている。
橋を渡り、集落の入口に人影が見える。
久光さんだ。
「久光さぁーん」
「風体のよくねえやつだなぁと思ってみてたら・・・
根本さんでねぇの。よくこられたな」
「帰りはこのトラックで送ってね」
「来て、おくってねぇかよ」
「俺のカスミソウと田んぼは全滅・・・・
舘岩の他の会員は、道路が復旧すれば出荷できる」
何人かの会員宅を訪問。
収穫したカスミソウの荷造りをしている。
「ダメでもやれることはやっておかないと・・・」
久光さんにトラックで送ってもらう。
「ありがとうございました。・・・・・・・また・・・・・・」
言葉が見つからない。
昭和村を通って、無事帰宅。
泥に埋まった久光さんの畑が脳裏から離れない。